ゲームプレイの記録_遙かなる時空の中で3 _045


[2018/10/04] 温かい浄化の光に包まれ、幸せになった・・・?

怨霊であり、源氏の敵方である平家の身にありながら
八葉の一人に選ばれた若き男、平敦盛。

季節は冬になった。



香川県に位置する屋島には現在、平忠度が率いる平家軍が陣を張っていた。
一行はただちに忠度を打ち破り、敵軍を撤退させたが、
ここで敦盛は言った。

この近くにある小さな港・志度浦には、
一度死んだ男があの世から蘇ってきたという言い伝えがあるという。



死者を蘇らせ、肉体ごと顕現させる術――死反(まかるかえし)

その術を行使し、この世界の五行の気の流れを乱している男がいる。
それは、平清盛。


その頃、平家の邸では経正が還内府に、怨霊と敦盛のことについて語っていた。
敦盛は、なぜ平家を離れ、怨霊と戦う道を選んだのか?



清盛は、死者の魂を強引にこの世に蘇らせ、自身に都合のいい手駒として利用している。
以前消滅させた怨霊・平惟盛も同じような考えを持っており、
彼らにとって、怨霊の材料として使う死者は別に平家の者でなくてもよく、
戦死した人間は全員利用しうる。

それどころか、カラスやムササビ、キツネなどの怨霊と
マップ中に何度もエンカウントしたことからもわかるように
他の動物まで怨霊と化しているのだ。

還内府に「平家一族の忠誠を疑われるぞ?」と咎められながらも、
怨霊である経正は発言を続ける。
平家は、怨霊をもっぱら戦に利用し、何度蘇ってでも源氏を滅ぼそうと躍起になっている。
しかしそのことが逆に平家自身の首を締めていることにつながっているのではないか? と。


こうして話をしていると、敦盛の笛の音が平家の邸まで聞こえてきた。



敦盛は、自分は怨霊だからやはり一行の元を立ち去ったほうがいいのではないか
と考えているが、それをリズヴァーンが窘める。
怨霊とはいえ八葉に選ばれし者。
八葉は、龍神の神子とともに行動するものだ、と。



笛の音を聞いて、経正が敦盛たち一行のもとにやってきた。
兄は、弟の心に迷いがあることを見抜き、
同じく怨霊である自分と戦う覚悟はあるのかと問うてきた。



これに応じる弟。経正と戦闘になった。



経正を倒し、彼は神子に自分を浄化してほしいと懇願した。
敦盛も、それが兄上のためだと思い、一緒に頼んできた。



「千はやふる 神にいのりの かなへばや しるくも色の あらはれにける」
辞世の句を詠み、心身ともに強くなった弟のことを誇りに思い、
経正はこの世界から消滅したのだった・・・。


敦盛は、小さい頃 清盛からもらったという土鈴を主人公に見せてくれた。



清盛は当時、敦盛のことをとても可愛いがっており、
以前の土鈴を割ってしまって泣いた時には
次は金剛石(ダイヤモンド)で作ってやると言ってくれるほどだった。



無口で思慮深い敦盛がここまで主人公に心を開くとは・・・
彼女は、これから敦盛には幸せになってほしいと願い、
そのためには何でもすると約束した。


時は進んで、春。



平家一族は源氏に追い詰められ、壇ノ浦へと落ち延びていた。

ある日、敦盛はひとつ疑問に思った。

怨霊は、火・水・木・金・土の五行の力から生まれる。
この世界を守護する神は、白龍と黒龍。双方をもって応龍。
応龍は、五行の力の源。ゆえに、五行の気の流れは龍脈とも呼ばれる。

怨霊が封印されると、その怨霊を構成していた五行の力は龍脈に戻る。
では、龍脈に戻った力はその後どうなるのか・・・?



白龍は答えた。
龍脈は常に巡るものであり、留まることなく新たに生じ、滅びる。
これを繰り返すものだ、と。


船の上では平知盛と戦闘になったが、これを倒すと、
知盛は自分より強くなった敦盛を讃え、海の中へと果てていった。



知盛は、怨霊だらけの平家にあって忠度と並ぶ数少ない生身の人間の1人。
知盛はプライドが高く、他人に指図されるのが嫌な性格なので、
死後もおそらく怨霊となることはないだろう・・・ と、敦盛は言った。




主人公は、ここで敦盛を浄化することを決意。
敦盛もこれに応じ、温かい光に包まれ、この世から消滅した。





こうして、敦盛は望んで神子の手によって浄化され、
怨霊としての苦しみから解放され、旅立っていったのだった。

おしまい



・・・ではないよ?

じつは、ある場面で特定の選択肢を選ぶと、
怨霊である敦盛を本当に浄化することができてしまうんだよ。

経正と敦盛、もとは敵将だったこの平家の兄弟。
ともに優しく、しかも自ら浄化されることを願った。
敦盛ルートの7章のタイトルが「浄化を願う声」なのは、そういうことだったんだな・・・。

でも、この2人を浄化しただけで終わるのは、
必ずしもハッピーエンドとは言えまい。
敦盛にとってはハッピーエンドかもしれないけど、それで全ての怨霊が消えたわけではない。
悪の親玉が残っている限り、怨霊は増え続ける。
そいつを、敦盛と一緒に倒さなければ・・・



ということで、次回に続く。