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( 2021/10/10 )


[2021/10/10] 狸とキノコとの出会い。4県ドライブレポート

とある晴れた中秋の平日、会社の休みを取って
私はトヨタの白いパッソを借りてドライブに出かけた。

ドライブで通った都道府県は、京都・滋賀・奈良・三重の4県。
それなりに広範囲ではあるが、実際にはこの4県の県境付近を中心に走った。







今回借りたパッソは、ペダルが3つあったりするけど、
AT車なので左端のペダルはクラッチではない。足踏み式のパーキングブレーキ。




さて、この日は平日にも関わらず朝から結構渋滞していて
レンタカー屋さんから市街地を抜け出すまで予想外に時間がかかってしまった。

途中で現地のスーパーマーケットにも立ち寄り、当日食べるぶんを含めた食品を購入。

午前11時頃になってようやく、最初の目的地である焼き物屋さんに到着した。



そこは、滋賀県甲賀市信楽町にある、信楽焼のお店。山上(やまじょう)陶器。
信楽焼といえば、タヌキの置き物が有名。
店の外にいっぱい並べられていて、思わず圧倒され、感動した。



店の中では、皿やコップなど赤土色の大小の陶器を中心に、
時には鮮やかな色の現代的な焼き物や、芸術的な形をした大きな入れ物まで
じつに多種多様な陶器が販売されていた。



さらには、こんなものまで・・・



かなり大きな絵皿。お店なので、もちろんこれも売り物である。


そして極めつけはコレ。陶器で作られた、ひな人形。



しかも人形本体だけでなく、身にまとっている衣服までもが陶器製である。
シックな色合いで重厚感があり、値段も高い。

・・・が、陶器のひな人形を一式揃えようという人はまずいないだろう。
ひな壇に飾るには大きいし重い。何より高すぎる・・・。


結局、何も買わなかったが、見るだけでも十分訪れた価値があった。
この店を出る前に、店の入口にあった巨大な黒いタヌキを入れて
信楽の田園風景を撮影してみた。



うーん、やっぱりこういう風景はいいものだ!


次に昼過ぎ、私は奈良県山添村にある神野山(こうのやま)を訪れた。

ここは過去に何度も訪れたことがあり、馴染みが深い場所。
だから、めえめえ牧場や鍋倉渓など、比較的知られているスポットは撮影しなかった。



山頂の標高は618メートル、と、それなりにあるこの山。
たわむれに登山道を歩きながら地面を見回すと・・・

野生のキノコを発見!!

好奇心で見てみただけだというのに、胸がワクワクして感動!
それからというもの、ひたすらキノコを探しまくった。

今回のハイキングで見つけたキノコは、下の写真たち。




















同じ種類のもひょっとしたらあるかもしれないが、
山の上り下りで違う道を通ったから、すべて違う場所で撮影したもの。

倒木や切り株によく生えていた。

サイズは大きかったり小さかったり。

色は茶色系が中心で、ベージュ色や黄色味がかっているものもあった。

傘の裏側は、普通のシイタケのように放射状のひだになっているものもあれば、
泡状の、いわゆるイグチ科のキノコもあった。

さわってみると、やわらかかったり固かったり。

それから、どのキノコもちょっとだけ破片をちぎって味見してみたが・・・
たいていは無味で、ほんのりと土の香りがした。
が、一部は苦く、すぐに吐き出した。


なお、これらのキノコを食べた量の合計は、市販のシイタケ1個にも満たなかったが、
しばらくすると少しお腹が緩くなり、軽く下痢をした。

まあ、これも当然といえば当然なのだけど・・・

毒キノコでなくても、キノコは菌類であり生き物。
木や土から栄養分を吸収して生きている。
養分のある生き物であれば、植物だけでなく動物でも同じ。

ということは、生(なま)の、すなわち生きているキノコを
そのまま調理せず体内に入れるとどうなるか?

胃袋の内壁の粘膜がキノコに食べられ、お腹を壊すのである。

ちなみに、ほとんどのキノコは毒キノコも含めて触るだけなら大丈夫だが、
カエンタケだけはアウト。触っただけで皮膚がやられるという。要注意。


昼間はまだまだ暑いけど、朝晩はすっかり涼しくなり、日も短くなった。

神野山の奥まった所にひっそり佇む神野寺も、秋の装いを始めていたようだ。



山頂の展望台から見渡した風景。



まだまだ紅葉狩りのシーズンには程遠いが、
着実に草木が茜色に染まってきている。ススキの穂も美しい。
空に浮かぶ雲もきれいな筋雲ばかりで、
真夏によく見るようなむくむくとした雲はもうない。


収穫を終えた茶畑は、西日に照らされることでその美しさを増す。




日が沈み、空が暗くなり始めた頃、
借りたパッソのヘッドライトを点灯してみた。



まあ何の変哲もないオレンジ色の光だけど、
こうして実際に眺めてみると結構美しく感じるものだったりする。


この後は山を下り、一路レンタカー屋へと戻っていったのだった。


ちなみに、今回のドライブでは168kmの距離を走り、
ガソリンスタンドでは、9リットルのレギュラーガソリンを入れた。

つまり、燃費は・・・

168km ÷ 9L = 約18.7km/L

ということになった。

本当はもっと長い距離を走りたかったけど、
神野山のキノコ探しが凄く楽しく、紅葉も含め季節の移ろいを全身で感じ、
そのままたっぷりと山のきれいな空気を吸いたくなったので、
山で長時間滞在することになって、そのぶん走行距離は短くなった。

まあ、これもドライブ旅行の楽しみのうち。
あの山は車じゃないと行けないような場所にあるから、これでいいのだ。


なお・・・・・
ここでひとつだけ連絡しておきたいことがある。


この前、じつは私、個人間カーシェアリングサービスのエニカで
とある車のオーナーさんに、今度乗ってみたいと連絡したのだが、
どうにも条件が厳しく、結果的にはこちらがシェアを辞退することになった。

プライバシーのこともあるから多くは書けないけど、
まあ何というか、キレイ好きな人が多いのね。エニカでオーナーをやってる人たちって。

言うちゃ悪いが・・・

私は車を借りる時、野山などの細い道を好んで走るため、
タイヤや車体の底面、そしてペダル周りはそれなりに汚れる。
また、私自身はキレイ好きではないので、
洗車をすることはないし、車内を掃除することもない。

さらに、車に乗るたびに決まって人のいない田舎の駐車場に行っては
前進とバックを繰り返し、自分の足の動きを楽しむ、自称「駐車場遊び」をする。
駐車場遊びで性欲を上げては快感を満喫するのだが、
おそらく自分以外には理解できないだろうから、こればかりはまあ仕方ない。

と、それが私の車の使い方だから、
キレイ好きな人は、もし私がリクエスト依頼の連絡をしてきたら
そういった、車を汚してほしくないなどの旨をちゃんと書いてほしい。

車が多少汚れてもいいという人がいれば、ぜひとも貸してほしいのだが・・・。


エニカには、「オフィシャルシェアカー」というものがあるが、
あれは普通のカーシェアと同様、無人で借りられるけど距離料金を取られる。
だから、思う存分長距離走るのは難しく、車種も限定される。

そこで、もうひとつの可能性として私が目をつけているのは、法人所有の車。
詳しいことはよくわからないけど、
出発地がレンタカー屋ではなく、だからといって
個人のオーナーが指定するようなヘンピな場所でもない。
カーディーラーの駐車場とか、たぶんその辺りだろうか。

保険はエニカのやつを強制加入として、
あとは普通のレンタカーと同じように利用できるのではないだろうか?


このへんについては、今後機会があれば利用してみようかなとは思っている。



というわけで、今回のレポートはこれにておしまい。
ドライブは楽しかったよ。パッソ、いいクルマだ!