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( 2020/11/25 )


[2020/11/25] Flashの未来はどうなる?! 次なるゲームツールの可能性を探る。

かねてからこの毒電波のコーナーで書いてきたことだけど・・・

2020年末をもって、Flash(フラッシュ)、およびそれを再生する「Flash Player」のサポートが終了し、
Flash Player の配布も終了する。
これらの大元であるAdobe(アドビ)社が、そう公式に発表した。

インターネットのブラウザも、Internet Explorer (IE)、Chrome、Firefox と、
ほとんどが悉くFlashを表示できないように仕様を変更してきている。

確かに、Flashは、今ハヤリの(?)HTML5に比べて
セキュリティーに穴があり、スマホなどでタップ操作ができないなど
スマホ全盛の現在では明らかに不利ではある。

しかし、だ!
Flashには、名作がいっぱいある!

Flashの歴史を調べてみたところ、起源は1996年の「FutureSplash」(フューチャー・スプラッシュ)に始まるという。
flashは発光という意味の一般英単語でもあるが、
バーチャル技術としてのFlashは、このFutureSplashの前後の「F」と「lash」をくっつけて略称としたもの。
後に2005年、アドビがFlashの技術を買収したことでFlashの知名度と利便性が一気に世界中に広まり、
Flashは黄金期を迎えたのだった。

この時に、数え切れないほどたくさんのゲームやアニメーションがFlashで作られた。
それも、企業だけでなく、一般人でもそれなりに簡単に。


現在、日本ではPC・スマホを問わずネットサーファーの間で
Flash廃止について、賛成派と反対派に分かれているらしく、
スマホしか基本的に利用しない人は、Flashなど単にHTML5の下位互換でしかなく、もっぱら賛成派ばかり。
また、セキュリティーの観点から、PCの利用者でも賛成派が多いようだ。

ただ、世の中にはマイノリティーもいるわけであって・・・
私みたいに、Flash製のゲームをよくプレイしたり、Flashに思い入れのある人も一定数存在する。

そこで2021年以降、万が一オフラインでもブラウザゲームができなくなる可能性を考慮して、
今のうちに対策を立てておきたいところ。


私が現在考えている対策は、次の3つ。
1. ブラウザ「Cent Browser」を使う。
2. ソフトウェア「Flash Point」を使う。
3. Flashに代わり、スマホ(※Android)のエミュレーターを使う。


これらの方法を使えば、PC上でも引き続きゲームなどができるのではないか?


(1)は、すでに私は導入済み。
「Cent Browser」は、Chromium系のブラウザではあるが、
Google Chromeをはじめ多くの同系ブラウザとは異なり、Flashを問題なく表示でき、
Flashゲームも普通に遊ぶことができる。

しかし、ブラウザを使う以上、オンラインの環境であることに変わりはなく、
2021年以降もFlashが表示できるという保障はない。
また、ブラウザの提供元が方針を変更し、他のブラウザと同様に
Flashを基本的に使えないようにしてくる可能性も考えられる。


(2)は、Flash関連のツールで、しかも無料。



「Flash Point」は外国製のソフトだが、はじめての人でも直感的な操作で使いやすい(と思われる)。
詳細は上記のサイトに譲るが、
このソフトは、すべてのコンテンツを含む「Ultimate」版と、
一部のゲームだけを収録し、残りは個別にダウンロードする「Infinity」版の
2種類が配布されており、いずれも無料。

前者は、オフラインでも全てのFlashコンテンツが楽しめるそうだが、
ファイルサイズが数百GBに及ぶため、PCのハードディスクの容量などによっては
そもそもダウンロードできない場合もある。

一方の後者は、前者に比べて起動がやや遅く、ネットに接続している必要があるが、
ファイルサイズは1GB未満、と前者よりも圧倒的に少なくて済むため(それでも十分大きいが・・・)、
導入しやすいというメリットがある。

ただ後者の場合は、上記(1)と同様、オンライン環境必須であるため、
アドビ社がFlashそのものを全廃したり、
利用しているFlashコンテンツの提供元のサイトがそのFlashを削除してしまうと、
おそらく「Flash Point」でもそのFlashは利用できなくなると思われる。


(3)は、(1)や(2)とは違い、Flashを切り捨てる場合。
Apple社の頭が固い利権絡みがあるせいか、Android限定にはなるが、
エミュレーターをPC上で使うという手がある。

Androidエミュレーターはいくつかあるが、私の場合はその中で「Blue Stacks」を導入している。



無料。しかも使いやすい。

AndroidはGoogleと直結しているOSであるため、利用するにはGoogleのアカウント(無料)が必要だが、
一度ログインしてしまえば、次回からは一発で起動できる。

このソフト内の画面の操作方法はスマホのそれそのものであり、
選びたい項目をタップ。画面をスクロールするにはスワイプ、フリックする。
それを行うのは指ではなく、マウス。

Android用のアプリはPC上でダウンロードし、PC上で利用する。
手持ちのスマホにはアプリは共有されず、個別となる。

スマホ全盛の現在、スマホアプリは日々数多く作られており、そのバリエーションは豊富。
また、スマホと違ってバッテリーの残量を気にしなくて済むので
好きなスマホゲームがPCで長時間遊べるようになるのは大きな魅力だろう。


ただし、ゲームに限らず、スマホのアプリには大きな問題点がある。
アプリの全部が全部そうというわけではないが、
多くのアプリは、基本無料で使えるが、
ことあるごとに広告を見せてきたり、課金させてきたりする。
その頻度が数分ごと、下手すれば1分間に何度も見させられることもあって、
これが非常に煩わしい。
さらにひどい場合は、広告がメインで、
肝心のゲームなどアプリの中身がお粗末だったりすることもある。

そこで、私はこの前、ひとつ有益そうなサイトを発見した。

「No-Bullshit Games」というサイト。

そのサイトでは、広告表示やアイテム課金を要求するようなゲームを排除した上で、
iPhone、Androidを問わず、スマートフォン向けゲームのラインアップをランキング形式でチェックできる。

海外のサイトなので、ランキングに挙がっているアプリがどんなアプリなのかは
実際に使ってみるまでわからないこともあるかと思われるが、
アプリにうざったい広告や課金の要素がないだけで
かなり快適にアプリが使えるようになるのは間違いないだろう。

ゲームのアプリ限定にはなるが、
ゲームであれば尚更、ゲーム系以外のアプリよりも長時間触れることが多いだろうから、
その有用性は高いはず。


その他、ちまたではあの Adobe Flash Player 自体のエミュレーターが開発中だともいう。

2020年で終了の「Adobe Flash Player」のエミュレートプログラム「Ruffle」が開発中 (GAMEMO.)

もしも「Ruffle」というソフトの開発が成功し、うまくいけば
2021年以降もFlashゲームで遊べる可能性がある。
しかも旧来のFlashとは異なり、スマホでもアニメーションが再生できたり、
ゲームを遊ぶことができるようになるという。


フラッシュは宝の山。ネット遺産とでも言うべき存在(・・・だと私は思う)なので、
長年にわたって世界中に蓄積されたその資産を、なんとか有効活用されたいところである。
Flashの愛用者のひとりとして、私はそう願って止まない。