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( 2020/05/02 )


[2020/05/02] 京都&滋賀、悲願の日帰り強行軍旅行レポート

悪名高い中国の武漢から広まった新型肺炎・コロナウィルス。
その感染力は凄まじく、死者数も爆発的に増えたことで
世界中がコロナウィルスの恐怖に怯え、日本でも外出自粛の動きが広まった。

しかし・・・
プライドが高く、何かと反抗的でひねくれものである私は、
世間のこうした閉鎖的な動きに異を唱えるべく、マスクを付けず、
ひとりで日帰り旅行を強行した。

電動アシスト自転車の初体験。藤の花を見る。普通に外食する。車を運転する。日帰り温泉に入る。

令和最初の「昭和の日」というおめでたい祝日に、
春の快晴の青空の下、それらすべての望みを自力で叶えるべく奔走した、
楽しくもハードな旅。今回はそのレポートである――



朝の9時頃。
まずは、レンタサイクル京の楽チャリで、スポーツタイプの電動アシスト自転車を借りた。



ヤマハの自転車だけあって高級感や安心感があり、パワーも結構あった。
自転車のハンドルの右側にはベルと変速機、左側にはモニターがあった。
変速機は、なんと8段! ペダルを漕ぎながらでも変速できた。
また、左側のモニターは、電動アシストの電源を入れるとメーターなどが表示され、
アシストの強さを3段階から選ぶことができた。

基本的にアシストはONにして走ったが、
止まった状態からペダルを漕ぐと、モーターが唸り、ググッ!と一気に加速した。
あ、こりゃラクだ!!
でも、人混みの中で急加速するとチョット危ないかなー・・・、という感じはした。
もっとも、電動アシストは漕ぎ出し時の加速をサポートするものなので、
バイクほどスピードを出すことはできず、バイクの代わりにはならないのだが・・・。

ちなみに、この自転車で私は最高31km/hのスピードを出せた。
平均速度は、だいたい16〜17km/hくらい。


と、自転車についてアツく語ってしまったが、
その自転車に乗って、まずは七条の豊国神社に行った。



拝観無料で境内は広く、ここで旅の無事をお祈りした。
その日が昭和の日だったこともあって、「昭和祭」の看板が掲げられていた。




次に、自転車をひたすら北西へと走らせ、妙心寺退蔵院へと向かった。



妙心寺は、全国でも数少ない純粋な禅寺。
境内がかなり広く、地元の人たちは参拝がてら散歩もしていたようだった。
自転車は普通に通ってるし、犬を連れている人も結構いた。

妙心寺の一角にあるのが、退蔵院。



本来の予定では、ここで600円を払って藤の花を観賞するはずだったが、
受付の僧侶に藤の開花状況を聞くと、曖昧な返事しか帰ってこなかったので、パスした。

そのかわり、ちょっと別の場所で花を撮影してきた。

妙心寺のとある場所で、赤とピンクのツツジが咲き誇る。
招き猫の黒い像の横には、小さく七福神の像もあった。



極楽浄土の象徴として、仏様の台座のモチーフでもおなじみのハスの花。
蓮の花。つまり南無妙法蓮華経の「蓮華」(れんげ)である。



そして、妙心寺の外で撮影した、藤の花。
雲ひとつない青空をバックに、美しい紫色の花が垂れ下がる。



それをズームアップしたのが、下の写真。



どの花も直接手でさわり、花そのものを全身で満喫した。

青もみじもまた格別!




ここからが少々大変になってきた。
電動アシスト自転車とはいえ、自転車であることに変わりない。
漕いでるうちに足が疲れてきて、また気温が高いこともあって徐々に体力を消耗していった。

妙心寺からさらに西。疲れに耐えながらキバって漕いでいき、
ついには嵐山の渡月橋の前まで行ったのだった。



さすがに時間の関係で渡月橋から先には行けなかったが、
世界的な観光地である嵐山の新緑をこの目で拝めたから十分満足!

ちなみに、周辺のおみやげ屋などの施設や駐車場は閉まっていた・・・。


昼食は、あらかじめテイクアウトを予約していたガストで。
ここで受け取った料理は、近くの京都御苑で食べた。
とてもおいしかった! まともな外食ができて気分は最高だった!

食事の後は自転車を返し、今度はその近くにあるタイムズカーシェアのステーションで車を借りた。
今回乗ったのは、デミオ。





予約した時、カラーは「ブルー」と書いてあったけど、これはどう見ても藍色。
シックな色合いをチョイスするとは、なんとも京都らしい。
なかなかカッコイイ!


車で七条の東を走って、滋賀県の南部に位置する近江神宮へ向かった。
途中、新幹線が並走している様子を往復ともに確認! 感動だったよ。

近江神宮は、拝観・駐車場ともに無料。
コロナが騒がれる中でも開放してくれていた、ありがたい神社。

古い木造の鳥居が美しい。



この神社は「かるたの聖地」であるらしいが・・・ 私には興味がなかった。
境内はとても広く、



拝殿までの階段を上りきれば、朱色が映える社殿を一望できた。



あと、境内の一角にはなぜか大きな時計が置かれていた。
ここに来たのは昼の2時頃だから、この時計はリアルタイムで動いていたということ。



和の建物に洋のオブジェを置くとは、なんとも遊び心がある。


戻りルートは、比叡山ドライブウェイの入口を横に見ながら出町柳方面へ。
峠道を上りきったあたりに古くて広い駐車場があったので
そこに車を停めて高台まで歩いて行き、晴れた青い琵琶湖を一望した。



その後、車を返した。

なお、下り道の途中には北白川天然ラジウム温泉があったが、
今回は入らなかった。目的の入浴施設は別の所にあった。

それが、トロン温泉稲荷だった。



上の写真はまだ開店前にロケハンで撮ったものなのでシャッターが閉まっているが、
15時30分に開店し、それくらいの時間に再び七条から歩いて来た時には開いていた。

中に入れば、そこは昭和の銭湯。昔ながらの日本のお風呂である。



写真撮影に使ったカメラが防水仕様ではないので風呂の中は撮影できなかったが、
ジャグジー風呂と水風呂、サウナがあった。
ただ、スーパー銭湯のように広くはなく、シャンプーや石鹸などは置かれていなかった。

それでも、広いお風呂にのんびりと浸かることができるだけで、だいぶ体と心がラクになった。

ちなみに後で調べてわかったことだけど、
普通の銭湯とスーパー銭湯は、法律上の扱いが異なるらしい。
詳しくは各自でググっていただくとして・・・
要するに、住民の生活に必要か否かということ。

昔ながらの銭湯は、地域住民の日常生活を支えるものとして必要とされ、
法律で料金の上限が決まっている。
一方でスーパー銭湯のほうは、普通の銭湯よりは豪華な設備が多いが、
それはいわゆるオプションのようなもので、余計な付け足し。
必ずしも日常生活に必要なものとはみなされない。
言い換えれば、スーパー銭湯は一種の娯楽施設に該当するのだとか。

コロナウィルスで営業自粛が叫ばれていた中、
スーパー銭湯のほとんどが臨時休業か、あるいは時間を短縮して営業している一方で
普通の銭湯が通常どおり開いていたのは、こういう理由があったからなのだ。

知らなかった・・・。が、これからの旅の参考にはなった。


律儀にマスクをしていた人が多く、祝日の京都市にしては出歩く人の数がかなり少なかったけど、
やっぱり京都はいい所だあ!!



朝から日没まで、最後の最後まで快晴!
帰りは自宅からちょっと手前の駅で降り、太陽が沈み、空が暗くなるまで歩いたのだった。




大団円! 全ての望みを自分で叶えることができた。
忘れられない、良い思い出ができたよ・・・!!

レポートは以上でおしまい。