_079 【特別版】
( 2018/12/31 )


[2018/12/31] 【宿泊旅行レポート】 兵庫県[神戸・姫路] 国内で異文化を味わう、1泊2日の一人旅

年末、12月の29日から30日の2日間にわたって、私は1人、1泊2日で旅行に行ってきた。
旅行先は、兵庫県の神戸市三ノ宮と、姫路市。

神戸にあっては、メリケンパークに北野異人館街。
姫路にあっては、太陽公園。
日本国内の旅行でありながら、ちょっとした異文化交流ができた今回の旅のレポート。

写真が多く使用されているため表示が重くなるかもしれないが、あしからず。




【1日目】


5:40頃に自宅を出発。
わりと近場だったので、新幹線や特急列車に乗ることなく
新快速など在来線の電車に乗り継ぐだけで
午前7時過ぎには兵庫県神戸市の1エリアである三ノ宮に到着した。

大寒波が下りてきた冬の日の朝、
手足の指先と耳たぶの感覚がおかしくなるほどに寒かったが、
空は青く晴れ渡り、天気はとても良かった。

JR三ノ宮駅を降りて最初に訪れたのは、ルミナリエの会場としても使われる東遊園地。
遊園地と銘打ってはいるものの、ジェットコースターとかがある一般的な遊園地ではなく、
都会のビル群に囲まれた普通の公園。
石造りの床の上に、いくつかの西洋的な像が飾られていたが、
中でも印象的だったのが、時計を掲げたひとつの女性の像。



彼女が持つ時計は、5時46分を指している・・・
そう、ここは兵庫県。1995年1月17日に発生した阪神大震災の被災地だった場所。
その日の午前5時46分に、あの大地震は起きたのだった。


そこからしばらく進むと、程なくしてメリケンパークへ。
入口に小さく祀られていたメリケン地蔵尊に旅の無事を祈りつつ、



冬の青空と朝日をバックに、赤い神戸ポートタワーを一望。



瀬戸内海の新鮮な朝の空気を胸いっぱいに吸い込み、
9時に神戸ポートタワーが開館すると同時に入場。
タワーの上からは、それなりに良い風景が見渡せた。


メリケンパークの次は、歩いて三ノ宮駅を北方向へまたぎ、北野異人館街へと向かった。

明治初期から戦前にかけて、かつて神戸で活躍していた外国の富豪たちが
この地にこぞって異人館を建設し、その一部が今でも残され、有料で公開されている。
この界隈は、テーマパークではなく、あくまで住宅街の一部として存在しており、
信号もあれば、普通に車も走っている。
各異人館の案内看板はあるけど、下手すれば迷ってしまいそうな感じ。

このエリアで最初に向かったのは、北野天満神社。



ヨーロピアンな雰囲気が漂うこの場所で、なぜ神社?!
と思わないでもないが・・・
京都の北野天満宮とは比べるまでもないが、一応お参りはしておいた。


異人館は、1館ずつ料金を取るのが少々やっかい・・・。しかも結構高いんだわ、これが。
だから、私は全部は見ず、2館券を買ってその2館だけは中まで見た。

1つは、風見鶏の館。



入口が立派なのは言うに及ばず、
内部もアンティーク家具がきれいにしつらえられていた。



この館は、その名のとおり、屋根の上に風見鶏が飾られている。
鶏をかたどった風見鶏は、単に現在の風向きを知るためだけでなく、
キリスト教では、雄鶏は警戒心が強いということにならって
魔除けの象徴としても使われているという。

そして、2館のうちのもうひとつは、萌黄の館。



新緑の若葉を彷彿とさせる明るい黄緑色の壁と
屋根の上に伸びたレンガ作りの大きな煙突が印象的なこの館。

もとは豪商の個人住宅だったらしいが・・・
子供部屋で、これ。豪華すぎだろ!!(驚)



ダイニングはおしゃれな感じだった。



どちらも見応えがあった。
が、いずれの館とも、あの阪神大震災の影響を免れることはできず、
現在あるのは震災後に修復されたもの。
以前に使われていた建物の残骸が、館の裏手にひそかに公開されていた。


そのほかにも、いろんな異人館はあったけど、
さすがにお金が大事だったので中には入らなかった。






昼食を取り、おみやげも買った後は、布引ロープウェイに乗った。
ケチな私は普段、ケーブルカーやロープウェイには乗らず、登山道を登っていくのだが、
野生のイノシシが出没するという警告の看板が出ていたうえに
冬場、もしかしたら日陰になってる部分とかが凍ってて足を滑らせるかもしれないので
危険だと判断し、おとなしくロープウェイに乗ることにした。

わりと整備されたロープウェイに10分ほど乗っていると、布引ハーブ園に到着した。



眼下に見下ろす神戸市内の風景。瀬戸内海も見渡せる。
・・・結構標高は高いかもしれない。なにせ、



このハーブ園の高い所では雪が積もっていたほどだから。



つづら折りの長い坂を下りながら花壇を見ていると、
食卓に馴染みのあるハーブの名前が次々と表示されていた。
ただ、冬場ということもあってか、花を咲かせているハーブはあまりなかったが・・・。

途中にあるガラス張りの建物の中で、オリジナルの匂い袋を1個作った。
500円を払って、5つあるハーブの中から好きな3つを選び、混ぜ合わせ、綿に包んで袋に詰める。
私は今回、ラベンダー・ローズマリー・ペパーミントの3つをチョイス。
どれも香りの強いハーブ。いい体験ができたよ。


ハーブ園の一番低い所まで来ると、途中にロープウェイの中間駅があったけど、
あえてそこには行かず、外に出てみた。
ここから先は登山道。



西日が差す頃、ちょっと道に迷いかけてドキッとしたりもしたが、
なんとか新神戸へと続く道を見つけ、
布引の滝(布引渓流)を見ながら無事に三ノ宮へと戻ることができた。



布引の滝へは、JR新神戸駅から歩いて10分くらいの所にあるのね。
わりと身近なところで大自然が体感できるとは嬉しい限り!
・・・今回の旅では逆方向から来たので違ったが・・・。


三ノ宮のフラワーロードを通って三ノ宮駅へ。
あとは、在来線を乗り継いで一路姫路に向かい、
そこで播州塩ラーメンというご当地グルメを食べて、近くのホテルに宿泊。
岩盤浴やオンドル浴を満喫し、この日の旅は終了した。




【2日目】


短眠生活な私にしては珍しく、昨夜は8時間近くも寝た。
とはいえ冬なので、翌朝起きた時はまだ外は暗かった。

朝一に部屋のバスタブでシャワーを浴び、
朝食のバイキングでは、姫路おでんなどのご当地グルメを含め、
好きなものをガツガツ食べまくって、2日目の旅がスタートした。

姫路といえば、国宝にして世界遺産である姫路城。



白鷺城とも呼ばれるこの城は、間近で見上げると本当に白く、そして大きい。
ちょっと白すぎる気がしないでもないけど・・・



ただ、年末年始は休館ということで、城の中には入れなかった。
もっとも、入城料が1000円もするので、元から入る予定はなかったのだが。
また、城に隣接する好古園も休みだった。


次に向かったのは、同じく姫路市内にある太陽公園。



遠くから見える、山の中にデデーンと建っている大きな西洋の城。
これは白鳥城という城で、同じ白が付く白鷺城こと姫路城とは全く趣が異なっている。

じつは、あれは太陽公園のモニュメントのひとつなのだ。
1300円の入園料を払い、リフトに乗ってお城まで行くというもの。

と、リフトに乗る前に、ひとつ面白い展示があったので撮ってみた。



ひと目見て「あっ!」と指差したのがコレ。
一番左、ドラクエ5の主人公じゃないか!! 一瞬で分かったわ!


さて、リフトで上った先に見えた白鳥城。
下の写真だけを見ると、まるでヨーロッパを旅したように見える・・・かな?



でも、城のテラスから見下ろした風景は、まんま日本の風景。
都会のビルと瀬戸内海が見えるのは、ある意味シュールではある。

城の中に展示されているガラス模型は立派。



白鳥城は偽物の城だけど、本物は別の国にある。
どうやら、ドイツのノイシュバンシュタイン城がモチーフになっているらしい。
ディズニーのシンデレラ城でも有名な城だ。


公園の入口にある建物でおみやげを買い、昼食も取ったところで、
今度は太陽公園の2つあるエリアのもう一方、石のエリアに足を運んだ。
(さっきの城があった場所は、城のエリア。)


2018年後半の段階では治安がすっかり悪くなってしまった本物のフランスだが・・・
フランスの凱旋門を模したものは、本物よりはサイズが小さいけどなかなか立派。

表と裏、そして左と右に、それぞれ別々の像が彫られている!
下の画像は、4枚の写真を1枚に結合したもの。
クリックすると、大きな画像で表示されます。



どうよ? 偽物にしては本当に芸が細かい。


公園全体では、メキシコ、中国、日本の展示物が圧倒的に多く、欧米のものは少なかった。
まあでも、ヨーロッパに関しては白鳥城があるし、
メキシコやチリは中南米に入るから、それで十分か?

とりあえず、個人的に良かったと思うものを写真でアップしておくね。


太陽の門(ボリビア)




自由の女神(アメリカ)と、その手前にある謎の半身半魚の三面像




天安門(中国)




石貨神殿(ミクロネシア・ヤップ島)の一角に置いてあった、巨大な石の5円玉




小さなピラミッドとスフィンクス2体(エジプト)




そして・・・
太陽公園には意外な一面があるという。

元々、創設者である門口堅蔵という人物が、
障害者に対する支援活動をこの姫路の地で実施していたらしい。
そのため、太陽公園の敷地には多数の高齢者および障害者の福祉施設がある。

社会福祉を通じて、姫路に太陽を・・・!
という当人の願いがあったのかどうかまでは知らないが、
偽物やレプリカの目立つ太陽公園の中で唯一、本物の寺が残されている。

それが、鶏足寺(けいそくじ)



急勾配の斜面には、多用な表情やポーズを取った五百羅漢が安置されており、
その最奥にはひときわ大きい阿弥陀如来の石像と本堂がある。



この寺の建立に関する経緯は、本堂の周辺に複数ある石碑に刻まれている。
正直、私はこの石碑で鶏足寺のことを知るまでは
五百羅漢のちょっとふざけたように見えるポーズといい、
これも偽物の寺なのかなー、と思ってた。
けれど、正真正銘本物の寺である。


太陽公園はこの時、スタンプラリーをやっていたので、
園内すべての場所を回ってスタンプをコンプ。



これをレストハウスの受付の人に見せると、粗品をくれた。
もっとも、粗品といってもポストカード1枚だけだったが。ちょっとショボイ。


ここからは帰りルートに入り、
バス、電車と乗り継いで、兵庫県南部の中ほどに位置する朝霧という場所に立ち寄った。
夕焼けに染まる空をバックに、
明石海峡大橋と浜辺のイルミネーションを同時に収めた。



また、青いイルミネーションのトンネルもあり、
分岐したところにハートマークがピンク色に光っていた。



その後は近くのガストで普通に晩ごはんを食べ、帰路に着いたのだった。





【あとがき】


とまあ、いつものように宿泊旅行のレポートを写真付きで書いたけど、
個人的には今回の旅はまあまあ成功かな・・・、といったところ。
前回の旅が素晴らしすぎたからってのもあるけど、
途中で道に迷ったりもしたし、ちょっと計画が雑だったかもしれないね。

近場で安く異文化を堪能する、というのが今回の旅のコンセプトだった。
確かに、北野異人館街ではヨーロッパの雰囲気を味わうことができたし、
翌日の太陽公園ではちょっとした世界旅行をした気分になれた。
それに、交通費を抑えられたことで安く済ませることができた。

が、歩きすぎた。あと、思った以上に寒さが厳しかった。
1日じゅう寒さに耐えながら長時間歩いたわけで、あれは結構体に堪えたわ。

まあ、あえて近場で宿泊旅行、それに一人旅
こういう旅行も悪くはないかなー、とは思ったりする。
一度やってみたかったからね。

ただ、自分としてはもっと刺激が欲しかったみたいだ。
来年度の夏と冬の旅行は、レンタカーを借りてドライブをメインとし、
もっと遠くへ旅に行きたいな。
京都に住んでるから、夏は長野県北部くらい。
可能ならキャニオニングなどアクティブな体験もしたい。
冬は九州に出かけてもいいかもしれない。

・・・あ、これはあくまでも予定ね。


というわけで、長文になりましたが、最後までこの記事を御覧いただきありがとうございました。
これからも、基本的に夏の盆休みと冬の年末に宿泊旅行に行っては
それぞれの旅行レポートを書いていきたいと予定しています。

ではまた ノシシ