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( 2021/06/09 )


[2021/06/09] 梅雨の淡路島、MT車ドライブレポート

梅雨のとある日、私はトヨタレンタカー中公園店でカローラスポーツを1日レンタルした。

色は白。



そして、MT(マニュアル)車!



だるま型のシフトノブと、足元にはちゃんとクラッチペダルがある。
3本のペダルが横に並んだMT車。




今回、私がドライブする場所に選んだのは、淡路島。
運転する日よりも2か月ほど前にレンタカーを予約し、
その時は「真っ青な瀬戸内海を見ながらMT車を満喫するぞー!」
とハリキっていたのだが、やはり梅雨時とあって
なかなか思うように良い天気になってくれなかった。

午前中は雨こそあまり降ってなかったものの、どんよりとした曇り空。
青空は全く見えず、気温も湿度も高くてジメジメしていた。

何より、クルマで淡路島に行くのは初めてで、道を全く知らなかった。
そんなものだから、まずは本州を出て淡路島に到達するまでが大変だった。

高速道路を通ればどうということはないんだろうけど、
今回のドライブでは何が何でも有料道路を使いたくなかったので
意地でも一般道を走った。

ただ、島を渡るために高速道路「神戸淡路鳴門自動車道」の一部である
明石海峡大橋は必ず通らなければならないので、
そこだけは仕方ないから料金を払って通った。
片道910円。区間距離のわりには明らかに高い。ボッタクリめ!

とはいえ、あの橋、片側3車線あるんだけど、
そのうちの真ん中を走り、巨大な吊り橋状のワイヤーのド真ん中を
海を見ながら走れたのは、じつに快感だった!

・・・と、レンタカー屋さんから淡路島の最初のインターチェンジを降りるまで
かかった時間は50分ほど。意外と時間がかかってしまった。


さて、淡路島に着いて最初に向かったのは、兵庫県立淡路島公園のF駐車場。



この駐車場は無料で、しかも広い。
例によって、私はクルマを使ったオリジナルの娯楽である「駐車場遊び」を披露。
アクセル・ブレーキ・クラッチ、3つのペダルを両足でせわしなく操作して、
同時にハンドルも回して、私にしか理解できないであろう快感に酔いしれた。

その後、園内に案内看板があって、それを見て一瞬ギョッとした!
「人間の森」?! ってことは、人間じゃない存在もここにはいるってことなのかッ!?

ウソ。正解は「ニジゲンノモリ」
おそらく「二次元の森」ということなのだろうが、
全部カタカナで書かれているものだから、
一目見ただけでは「ニゲンノモリ」に見えてしまう。・・・見えない?

で、そのニジゲンノモリというエリアには、
なんと、ドラゴンクエストの施設があった!!



博物館や、おみやげ屋。
さらには「Luida's Bar」こと、ルイーダの酒場まであった!



この時、私はピンときたんだわ。
ドラクエの施設が淡路島にある。なんで淡路島なのかっていうと・・・

今は亡き淡路恵子さんにちなんでいるんじゃないか、と。

彼女は生前、当時の芸能界屈指のドラクエ好きで、
「ゲームは1人で楽しんでやるもの」というポリシーを貫いていた。
それだけに、ドラクエがシリーズ10作目でオンラインゲームとなったことに強く憤ったほど。

彼女自身は淡路島とは何の関係もないが、彼女のドラクエ愛に敬意を表し、
同じ「淡路」繋がりで、この淡路島に彼女が大好きだったドラクエの娯楽施設を作ろう
ということになったのだろう。

何を隠そう、私はかつて彼女の信者の1人だったのだ。
だから、この繋がりを知った瞬間、胸から何か熱いものがこみ上げた。

繋がるのは、あくまでリアルの世界だけでいい。
ゲームでまで他人と繋がりたくはない。
・・・同じ考え方を持つ人は、ほかにもいたようだ。ありがたい!

「ゲームは元々一人でやるもの」という淡路恵子さんの意見に賛同 (AMGブログ)

想いは、時に無駄にならないものである。


ただ残念ながら、今回の旅のメインディッシュはドラクエじゃない。
アジサイの花を見ること。

別の駐車場にクルマで移動し、少し道を歩いていくと、
長いつづら折りの木造の下り階段があった。



見てのとおり、その距離は結構長く、
道中には、赤(濃いピンク)・紫・青のアジサイが咲いていた。







日本の初夏を代表するアジサイ。雨の日にこそ映える、淡く美しい花。

その美しさゆえか、よく分からないが「恋人の聖地」に指定されていた。



しかし、なぜか怪物の卵(?)みたいなものがあった。



さらに遊歩道を歩いていると、山頂へ続く道の途中に
変な形をした青いラッパ管があった。
両端に開口部があったので、ちょっとそこから叫んでみたが、
声が大きくなって響いたりはしなかった。
どうやらスピーカーではないらしい。よくわからん。



まあ、ニジゲンノモリ自体がファミリー向けのエリアだから、
これも、小さな子供用に作られた遊び心なのだろう。


そして・・・

正午くらいになって、ようやく公園で最も標高が高いと思われる展望台に到着した。
展望台の端っこまで向かい、そこから瀬戸内海の島々を眺めてみるも・・・・・



あいにくの曇り空で、海の色は灰色。きれいな青い海は拝めなかった。

私の日頃の行ないがそんなに悪いのかぁ!?
あるいは・・・
ここのところ大きな旅行に行く時に限って毎回天気は万全じゃないから、
もしかしたら私自身が雨男なのかもしれない・・・。(哀)


と、嘆いていても天気は回復するわけがないので、
次は「八浄寺」(はちじょうじ)に向かった。

この寺、小さくてあまり目立たないけど、なんだか不思議な魅力があった。

まず、お寺のハズなのに神社の鳥居がある。
しかも、その鳥居が手作り感満載で、妙にチャチっぽくも見える。
鳥居の上の真ん中には「辯財天」(弁財天)の文字が。



鳥居をくぐって少し進むと、大きな七福神の絵が飾られていた。
何ともありがたやー・・・なのだが、描き方がちょっと安っぽい気がする・・・。



拝殿の周辺には、変な文字が大きく刻まれた丸い玉が祀られていたり、
その奥にある手水場には石造りの小さな七福神の像があって、
そこに手をかざせば自動的に水が出たりした。




曇りとはいえ、海沿いをひた走るのは気持ちいい!
クルマを降りて休憩がてら海の近くまで歩き、
潮風を全身に感じ、塩の香りをしかと嗅いだ。



やがて、淡路島の中部にあたる洲本市に入り、雨の中、洲本城跡を訪れた。



が、この時、思わぬものに遭遇した。

通り道に、野生のイノシシが現れた! (実話)

一瞬、貴重な決定的瞬間を写真に収めようとスマホを取り出そうと思ったが、
イノシシはこちらを見据えながら少し近づいてきた。

私はどうしたか?

ゆっくりと後ろを向いて、耳に全神経を集中させながら歩いて後ずさった。
すると、そのイノシシは何事もなかったように立ち去っていった。

その後2、3分ほど待ってから、公園の頂へ。

ちょっとビックリしたが、なんとか無事に洲本城の天守閣を見ることができた。



この城自体はニセモノで、本物はもうないのだが・・・
ちなみに、城の上に続く階段はなく、天守閣を上ることはできなかった。


しかしながら、この城のあたりから眺めた空はきれいだった。



雨の止み間、分厚い雲の切れ間から太陽の光がこぼれた。
いわゆる「天使のはしご」というヤツである。


なお、今回のドライブは、個人的にはちょっと失敗だった。

天気に恵まれなかったというのもあるけど、
夕方くらいから体力が持たずにバテて、車を運転する時に
例えば発進時にエンストしたり、
1速から2速にシフトアップしたはずが、じつは1速のままで、
クラッチをつないだ時にドン!と振動したりした。

それに、妙に燃費が悪かった。
これはたぶん私のシフトワークが悪かったのが大きいと思われる。

今回の走行距離は、154km。
これに対してガソリンスタンドで満タンまで入れたガソリンの量は、10.1リットル。

よって、燃費は約15.3km/L となった。

また、ドライブの計画自体も無理がありすぎた。
じつは当初の予定では一般道で淡路島の南端まで走り、
海越しに徳島の大地を見て、淡路島を一周するはずだったのだが、
実際に行けたのは洲本までで、一周どころか半周すらできなかった。
さすがに無謀すぎた・・・。

あとは何より、自宅からレンタカー屋までが遠すぎる!
駅チカなのはいいけど、その駅までがかなり遠く、
電車を複数乗り継いで片道1時間半、運賃は1100円ほどかかる。
で、これの往復。その時間と金があまりにも無駄すぎる・・・。

この時代、MT車を借りられるレンタカー屋さんはあまり多くないが、
ワンズレンタカーの吹田や薬師寺、おもしろレンタカーの大阪中央店など、
探せばまだまだある。

今回お世話になったトヨタレンタカーのお店は何も悪くないんだけど、
私にとってはアクセスが悪い場所にあるので、
誠に申し訳ないが、これを機にその店はもう利用しないことにしようと思う。

時間はお金では買えないからね・・・、致し方ない。


MT車は、また機会があればどこかの店で借りて満喫してみよう。
今度の今度こそは! きれいに晴れた青空の下で・・・!

レッツ・ドラァァーーーイブ・・・・・!!



レポート、おしまい。