_035 【特別版】
( 2017/12/31 )


[2017/12/31] 【宿泊旅行レポート】 徳島県&高知県の各東部 1泊2日の一人旅

12月29日〜30日の2日間にわたり、私は徳島県と高知県のそれぞれ東部を旅行した。
公共交通機関が不便な地域だったので、今回は現地でレンタカーを借り、
車でドライブをしながら各地を移動する旅となった。
国道55号沿いを中心に、四国東部の海岸線をなぞるようにして移動し、
青い海を目一杯見ながら観光を楽しんだ今回の旅。
その旅のレポートを、このページでは書き記しています。

このレポートは長文、かつ写真が大量に使用されており、
ページの表示が重くなるかもしれないので一応注意されたし。



【1日目】


JR大阪駅から事前に予約していた高速バスに乗り、一気に徳島駅へ。
通常、私のひとり旅では遠距離を移動する時に新幹線を利用するのだけど、
今回はルートと所要時間、そして料金の関係上、高速バスを選んだ。
大阪から兵庫、淡路島を高速道路で経由して、鳴門、そして徳島市・・・といった形。

大阪駅にいた時点ではまだ空が薄暗かったけど、徳島駅に到着した時点ではすっかり明るくなり、
天気もいい感じに晴れていた。





冬の冷たい風に吹かれて、寒そうなすじ雲が青空の一面に浮かんでいた。


徳島の市街地には、「マチ★アソビ」なるイベント会場や、阿波踊り、徳島城跡と博物館など
気になる場所がいくつかあったが、そこはいったんスルーして、
徳島駅の南を流れる大きな川の沿岸にある、市民の憩いの場とおぼしき公園を歩いて通り、
レンタカー屋へと向かった。

そして、そこで車・・・トヨタのパッソを2日間借りた。



パッソは、現在私がレンタカーで借りることが最も多いコンパクトカーで、
見た目がわりと好みで、大きさもちょうど良く、燃費も良い車。
今回のパッソの色は、黒だった。

見たことのない場所で、初ドライブ。しかも宿泊込みの1人旅。
最初はかなり緊張し、案内標識をとにかく間違えずに見ることに意識を集中させた。
ここから長いドライブの旅が始まった――

しばらく走っているうちに落ち着いていったが、
徳島の人って、大阪の人と同じような発音で言葉を喋るのね。
何となく喋り方が似てるんだわ。
運転でよくスピードを出して飛ばすドライバーが多いのも同じらしい。

元大阪府民(※現在は京都府民)として、なんか親近感が沸いた。

そのおかげかどうかはわからないけど、
こちらもおのずとハイスピードで車を国道55号を南に走らせ、
当初の予定よりも早く 道の駅 公方の郷(くぼうのさと)なかがわに到着した。



ここで一息入れ、産直市場で適当に食べ物を買っていった。
それにしても、この道の駅にある地図・・・というか、案内看板。
手作り感がいっぱいで、何だかあたたかみがあるねぇ。




引き続き国道55号を南に下り、次に向かったのは、
四国八十八ヶ所霊場の第23番札所である、薬王寺。



お遍路には興味のない私だったが、ここでお遍路さんに出会い、あいさつされると
思わずこちらも会釈を返してしまったのだった・・・。

階段を上った先にある本殿で自分自身の願い事だけを1円で祈願し、



境内の高台から、日和佐の町の様子と、その彼方に青く輝く太平洋を眺望した。



上の写真と同じ場所でズームアップして撮影したのが、下の写真。
太平洋だ!! 海だYOOOOO!!!



きれいな海を見ること自体が久しぶりだったので、かなり感動した!


ここで、徳島県の地鶏のひとつ、その名も「阿波尾鶏」をごちそうした。
自分は高尚な舌を持ち合わせていないので細かい味の違いは分からなかったが、
普通の鶏肉よりはおいしかった。
さすがにケンタッキーフライドチキンと比べられると厳しいかもしれないが・・・
それでも、そこそこシンプルな味付けであの食感だから、さすがは地鶏といったところか。

・・・やっぱり料理の味を言葉で説明するのは難しいなー・・・
とにかく、旅の楽しみのひとつ、ご当地グルメを食べれて良かった!


なお、車はこの時、寺のすぐ近くにあった道の駅 日和佐に停めた。
駐車場代を払いたくなかったので・・・。
徒歩5分くらいの距離なら、歩いたほうがオトクに決まってる。

また、道の駅 日和佐では足湯に入った。気持ちよかった!


さらに南へ進むことしばし・・・
今度は、道の駅 宍喰温泉(ししくいおんせん)に到着した。



洋風の外観をしたホテルが併設されているこの道の駅では、
おみやげを買ったほか、防波堤から続く階段を下って、海を間近に見た。

どうよ? 冬の晴れた日の太平洋の海の水!



波の音を浜辺で直接聞き、海水にも触って舐めた。
塩辛い! 感動だー!! (テンションMAX)

自然の貝殻を拾い集めて、浜にポツンと立っていたテトラポットの上に配置。
そして、海をパシャリ。



なお、名前のとおり温泉があり、日帰りで入浴できるが、
この日は時間の関係でパスすることにした。


さて、次に行ったのは、今回の旅で私が最も行ってみたかった場所・・・
室戸である。

まずは、室戸世界ジオパークセンターに行った。



海洋深層水で全国的に有名な、高知県室戸市。
その場所へ、ようやく足を踏み入れることができたのだ・・・!



この建物の内部は、ちょっとした体験型博物館のようになっており、
ジオパークや室戸岬について詳しく解説されていた。

また、海洋深層水を使った食品なんかも売られており、私はここで塩飴と塩芋ケンピを買った。


時は、夕方近く。
いよいよ、憧れだった室戸岬を訪れる・・・・・!

車は、御厨人窟(みくろど)の前の駐車場に停めた。
弘法大師・空海がここで修行していたらしいが、崩落の危険があるとかで入口が柵で封鎖され、
残念ながら洞窟の中に入ることはできなかった。



今度は海岸方向に続く室戸ジオパークの道を散策した。

北には、女性「おさご」にまつわる悲しい伝説が残るという、巨大な縦長の「ビシャゴ岩」



少し南には、平安貴族が被りそうな烏帽子の形によく似た「エボシ岩」



さらに南には、タービダイトと呼ばれる、大きな岩が長い年月をかけて
板状の重なりのような形に削られた岩が点在していた。




室戸岬の南端――つまるところ四国東部の南端に差し掛かったところで、
室戸ジオパークの案内看板が立っていた。



ここから車道に上がると、そこには中岡慎太郎の銅像があった。



中岡慎太郎といえば確か、
坂本龍馬が生きていた時代に彼とともに薩長同盟を築いて、でもそれから程なくして殺されたような・・・・・
すまん、日本史の記憶が曖昧だったわ。ちょいと自信がない。

見上げれば、山の上には白い室戸岬灯台が!




太平洋の海に沈む夕日・・・
岬の岩の感じといい、時とともに色を変えていく海といい、目に飛び込んでくるもの全てが神がかっていた。






だいぶ長いこと室戸岬で過ごしたようだ。
途中からドライブはナイターに入り、国道55号を小一時間ほど北西へひた走り、
最後は、ホテルなはり で宿泊したのだった。




【2日目】


宿で軽く朝食を済ませた後、結構早めの時間にチェックアウトし、早朝のドライブに入った。

澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、海鳥のさえずりを聞く・・・
そして、迎えてくれたのは、太平洋の朝日!



夕焼けの時とは違って空気がきれいだからか、太陽がパッと明るく輝いていた。

走る道としては国道55号を戻る形だったが、
ここで、1日目には立ち寄らなかった吉良川の古い町並み、
その様子を拝見させてもらうことにした。

そこそこ狭い駐車場に車を停め、なかなかいい感じの案内看板を2つほど撮影。





でも、肝心の町並みは・・・



うーん、、どうだろうねえ・・・。正直、ちょっとビミョーかもしれん。
先に倉敷の美観を見たことがある身としては、ちょっと見劣りするものがある。
まあ、普通に人が住んで生活しているし、邪魔をするのも悪いかなー、と・・・

ただ、どういうわけか猫が多くいた。


この町並みの奥まった所には、ひとつの神社があった。



地元の人たちにとってはおそらく大切な場所なのだろう。
ここでは独自の祭りも行われているらしい。



ただ、この神社、横に謎の上り階段が伸びているが・・・
さすがに不気味な感じがしたので、上らないでおいた。




この後、程なくして道の駅 キラメッセ室戸へ。
ここでは野菜や果物など、いろんな農作物がとても安く売られていた。
店の中はゴチャゴチャしていたが、地元客も多くて活気があり、
なかば勢いに押される形でポンカンを買った。




せっかくの晴天、せっかく車でここまで来たんだから、ドライブも楽しみたい!
ということで、国道55号を南東へ下る途中で進路を山手に変更し、室戸スカイラインを走った。

急な上り坂をひた走っていくと、ついには山頂に到達。



ここには展望台もあるが、その展望台が「恋人の聖地」となっているらしく、
カップルで訪れると恋愛が成就するという。
・・・よくは分からないけど。



それにしても素晴らしい眺め! 山の上から太平洋を一望!
海の水平線が微妙に丸くなっている! 地球は丸い!! いやホント。



と、再びボルテージがMAXになったところで、
道なりに車を走らせ、四国八十八ヶ所の第24番札所、最御崎寺を訪れた。



海の見える高台にある寺とあって、境内はとても静かだった。
脇には遍路用の歩道まであった。



1日目にはその姿を見上げるだけだった、室戸岬灯台。
最御崎寺を横に通過してさらに進むと、その灯台を上から間近に見ることができた。
光を発するレンズが大きい!



と思ったら、それもそのはず、なんと日本一の大きさを誇るレンズだった。
これは驚きの発見だったわ。




この後、再び道の駅 宍喰温泉に立ち寄り、ここで昼食を取るとともに、
今度はここで日帰り温泉に入った。

風呂の中なので写真はないけど、温泉は結構温度が高く、長く入ってると熱い。
肌触りはツルツルとした感じで、自分には合っていた。
においは特になかった。

大浴場の窓から太平洋を一望できたけど、窓ごしなので水滴が付いてしまう・・・。
まあ、こればかりは仕方ないか。
あれだけのボリュームで600円は安かった!


このあたりから旅と長距離ドライブの疲れが押し寄せてきた・・・
が、なんとかカーナビのセンサーに起こされて、車で眉山公園に行った。
(眉山は「びざん」と読む。「まゆやま」じゃないよ。)



標高276メートルに位置するこの公園は、観光地というよりも
むしろちょっとした市民の憩いの場となっているようだった。
まあ確かに、駅チカだし、車やロープウェイで手軽に行けるしね。

謎の人物の像が立っているほか、



謎の螺旋階段があって、その奥にはNHK徳島の電波塔がたくさんあったりした。



でも、山上の公園といえば、何と言ってもその眺め!
徳島市の町と、そこを流れる大きな川。川の河口は瀬戸内海へと続いている。



反対側は、山の様子。
昼下がり、西に傾きかけた太陽に照らされ、
その風景は、地面に生えるススキと相まって神々しいとさえ思えてくる。




その後は眉山公園を道なりに下って、
ガソリンスタンドの優しいおじさんにガソリンを満タンまで入れてもらい、
レンタカーを無事に返すことができた。

ここで本来の予定では、阿波おどり会館のミュージアムを見るハズだったんだけど、
なんと、年末年始で、館内のおみやげ屋さんもろとも休み・・・。
ということで、こちらは残念ながら見ることができなかった。

とりあえず、そのすぐ近くにあった徳島天神社を訪れた。
ここは、都会の中にあるとはいえ一応は神社なのだが・・・



真っ赤な装飾が多く、なんつーか、不思議な感じの神社だった。
知恵の牛が境内に鎮座し、学問の神様が祀られていることから、学業成就にはご利益があると思われる。


徳島駅のビル内で徳島ラーメンを食べ、欲しいおみやげも全て買いきった。

そして、高速バスで1時間ほど爆睡し、大阪へ・・・
そして京都へと戻っていったのであった。




【あとがき】


今回の旅行は、大満足!!
初の宿泊ドライブ旅行でドキドキしまくっていたというのに、
これほどまで上手く当初の計画どおりに・・・いや、それ以上に旅ができ、楽しめるとは!

自分で好きなように移動し、知らない風景や道、そして文化を知ることの楽しさよ!

車で移動するから、重いリュックを常に背負っている必要もなく、身体的にも楽だった。
電車やバスなど、公共の交通機関の運行時間や乗り継ぎなどを綿密に調べなくてもよかったのも大きい。
もちろん、あれはあれで楽しい。
電車やバスを降りた先でゆっくりと歩きながらいろんなものを見て楽しめるからな。

ただ、今回は室戸岬にどうしても行きたかった。
2, 3年ほど前から行きたい行きたいと思ってたけど、
電車が途中までしかなく、バスも便数が少ないなど
交通が不便で二の足を踏み、なかなか行くという決断には至らなかった。
そこで、四国までは高速バスで行き、徳島でレンタカーを借りて高知まで行こうと思ったのだ。

その結果、渋滞にはほとんど巻き込まれず、天気にも恵まれ、
また、余裕を持ったドライブプランを事前に立てていたこともあって、
旅行は見事大成功に終わった。

それにしてもパッソ、やっぱりいい車だ!
今回の走行距離は、2日間で330キロ。
帰りのレンタカー屋の近くでガソリンを満タンまで入れたところ、12.5リッター入った。
なので、燃費は 26.4km/L! 素晴らしすぎる!!

なお、今回の旅行で使ったお金は、合計36,000円ほどだった。


人間、たまには旅をするものだよ、やっぱり。
旅は、したいからするというのもあるけど、それ以上にこう・・・
何というか、本能的に自分の心が旅を求めているから旅に出かける
というのもあるのかもしれないね。



おしまい